セクハラ事案の難しさ

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これまでにも、このブログでセクハラ事案については、セクハラの存在を推認させる客観的証拠が重要であると書きました。
そして、現在では、客観的な証拠としては相手とのメールなんかが多いです。
メールで、上司から頻繁に食事に誘われる、下ネタを言われる、好き、愛してる等の甘い言葉をかけられるなんてことがけっこうあって、本人が不快に感じていて働きにくくなるならば、環境型セクハラと言えます。

でも、大抵の場合、上司からのメールを無視するわけにはいかず、かといってはっきり嫌悪感を示すことも現実には難しいところです。職場でひどい対応をされるかもしれないと思うと怖くてできないですよね。で、多くの人が社交辞令でうまい具合に断るのですが、ここに落とし穴があります。社交辞令がいきすぎると、女性側も男性に興味があった、セクハラではなく双方の合意に基づく自由恋愛である、なんていう反論(不快感なく、就労環境は害されていないとの反論)がなされることになり、その有力な証拠として逆にメールの内容が利用されたりするわけです。

というわけで、なかなか加減が難しいところですが、社交辞令で返信する場合には注意が必要です。

男性側からすると、本人は気づいていなくても、女性側が不快に思っていることが多々ありますし、メールの返信なんかが気のある風な内容であっても社交辞令の可能性もありますので、その可能性を意識して気をつけないとダメですね。かくいう私も、実はけっこう鈍感で、女性の真意に気づいていないことがありそうで怖いですが(; ̄O ̄)

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