結婚詐欺とは?


 約半年ぶりの更新になります。事務所の法人化、大阪事務所の開設等で昨年度は忙しなく動いていましたが、今年は昨年よりもゆっくり過ごせそうな感があります。

 ということで、久々にブログを更新しようと思い、何について書こうかなと思っていたところで、最近、結婚詐欺で逮捕された女性のニュースをみかけましたので、その話題に触れたいと思います。なお、細かい点に言及すると話が長くなるので、以下ではざっくりとした記載にしておきます。

 もともと、男女間では「将来的に結婚しようね。」、「○○と結婚することしか考えていない。」等という話が出るのはよくあることで(と独断で思っています。)、これを反故にしたからといって全てが詐欺になるわけではありません。

 刑法246条は「人を欺いて財物を交付させた場合」、「人を欺いて財産上の利益を得、又は他人にこれを得させた場合」に詐欺罪が成立すると定めています。
 ここでポイントなのは、詐欺罪が成立するには、1・人を欺いて、2・人に錯誤を生じさせ、3・その錯誤に基づいて財物・財産上の利益を交付させる、という要件を満たす必要があることです(なお、詐欺未遂罪の成否については話が長くなるので述べません。)。
 すなわち、結婚する気がないのに結婚すると嘘を言っただけでは、3の要件を満たさないので詐欺罪は成立しません。また、「当初結婚する気があったけども、途中で気持ちに変化があり、結婚をお断りした」というのであれば、これは欺く行為がないので1の要件を満たさず、やはり詐欺罪は成立しません。
 さらに、結婚する気がないのに結婚すると嘘を言い、結婚してくれるものと誤解した相手方にいろいろと奢ってもらったりしても詐欺罪が成立するわけではありません。1の欺く行為が相手方の財物・財産上の利益の交付行為に向けられていないからです(ここはちょっとわかりにくいかもしれませんね。)

 結婚詐欺がいわゆる「詐欺罪」に該当するには、財物・財産上の利益を得るために結婚するという嘘をついて、相手方を誤信させ、相手方から財物・財産上の利益を交付させることが必要になります。そして、これらの事項を立証できる証拠がどれだけあるかが極めて重要になりますね。

 今回ニュースになっている案件では、報道内容が正しいとすれば、結婚する気がないのに「結婚して二人で住むための家のリフォーム費用として必要」という嘘をついて(欺く行為が相手方にお金を交付させる行為に向けられています。)、相手方に錯誤を生じさせ(相手方は、結婚するのに必要と誤解していた。)、相手方から実際にお金を受け取っているので、詐欺罪に該当し得るわけです。

 一般的には、1の欺く行為があったか否かの証明が難しいのですが、LINE(ライン)やメールの履歴は客観的な証拠として重要でしょう。

 

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