PC遠隔操作事件について


 本日、PC遠隔操作事件の被告人の片山氏が罪を自白したとのニュースが話題になっています。
この事件は、被告人が終始一貫して無罪を主張していた中で、直接的な証拠がなく、無罪判決がでるかもしれないと噂されていました。

 そんな中での今回の騒動に、弁護人の先生も非常に驚かれているものと思います。今回、片山氏が真犯人であることが明らかになったことで(厳密には、公判が終わって判決が出るまでは無罪推定を受けるのですが、それはさておきます。)、インターネット上では、弁護人の責任を追及するような論調が一部に見受けられました。
 しかし、刑事弁護人は、証拠と矛盾しない限り、被告人の言い分を信じなければならないはずで、上記の論調・批判は適切ではありません。被告人の言い分が証拠と矛盾している場合には、弁護人としても、当然その点を被告人本人に問いただし、検討を重ね、その言い分が公判で通じるかどうかについて客観的な見地から弁護人の見通しを伝えます。その上で、被告人の意思を尊重した弁護活動を行うことになります。今回は、上述した通り、片山氏がPC遠隔操作の犯人であることを直接示す証拠がなく、また、その言い分も間接的な証拠と矛盾しなかったこと、片山氏自身が無罪主張をしたことから、弁護人も無罪主張をしたと思われ、その姿勢には何ら問題はないと思います。むしろ、このような状況のもと、被告人が無罪主張しているのに、弁護人が有罪であることを前提として弁護活動を行うことは弁護過誤となってしまいますからね。

 ということで、弁護人を批判するような論調は間違っているとこのブログではお伝えしたいと思います。これは、決して同業者の仲間意識から庇っているわけではなく、弁護人としての職務に照らせば当然のことです。
 むしろ、片山氏の無罪を信じてこれまで公判をたたかってきた弁護人の気持ちを思うと、言葉にできないくらいですね。



 

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