法律相談において注意すべきこと
今日は朝から刑事事件の判決期日、民事事件の代理人同士の交渉、検察庁での不起訴処分告知書受領という具合に予定が入っていて、事務所に戻らず、
裁判所、弁護士会館を行き来していました。
今も弁護士会館の図書館で本ブログを更新しています。今朝の判決は、ちゃんと執行猶予がついたおかげで弁護人としても安心して胸をなでおろしています。今朝の公判は外国人事件でして、被告人はこのまま入国管理局に収容されてしまいますが、とにかく執行猶予がついて本当によかったです。
さて、最近、新規の法律相談を受ける機会がよくあるのですが、法律相談において私なりに注意していることがあります。正確な回答をすることは当然として、私は相談に来られた方のお話をなるべくじっくり伺うことを重視しています。えてして、法的な回答を導くにあたって不要な事実関係や話については弁護士が遮ることがあります。確かに、その分相談時間を短縮できて相談料が安くなり、相談者の利益になるわけですから、これも一つのやり方だと思います。
しかし、上記の方法を徹底し過ぎると相談者は「ちゃんと話を聞いてくれなかった。」と思い、正確な法的回答がなされても不満を抱く可能性はけっこう高いのではと思います。
そんなわけで、私は、問題解決(法的回答)を導くにあたって不要な事実や話であっても、むやみやたらに遮ることなくある程度じっくり聞くスタンスをとっています。どうしても話が長引きそうなとき、話の終わりが見えないときにはさすがに止めますけど(笑)。そうしないとまさに相談料が高額になってしまいますから。話をじっくり聞くことで信頼してもらえて、その後の相談がうまくいく(弁護士に打ち明けにくいことも話してもらえる)ことはよくあることで、時間の短縮は来所される前の電話にて相談内容の大枠を聞き、どのような証拠があるかを確認しておいて、解決にあたってポイントとなる事実関係を把握しておくことで対処しています。相談前に関係資料をFAX又はメールの添付ファイルにて送信してもらい、目を通しておくこともよくやってます。
なお、法律相談における正確な回答とは結論をはっきり「断言」することではないと思っています。相談者の相手方の主張と相談者の主張が大きく異なることはよくあることで(だからこそ紛争に至るわけですね。)、相手方がどのような証拠をもっているか不明な段階では断言することはできません。法律相談段階では、「可能性が高い・低い」の話しかできないことがほとんどですね。持参してもらった証拠から事実関係が明らかな場合は別でしょうけど、そういうことは私の経験上、滅多にないです。
ほかには、礼儀や態度に気を付けることはもちろん、服装等の外観にも気をつかう必要がありますね。依頼を受けた場合には長いお付き合いになるわけで、第一印象は大事ですから。とはいっても、私は愛犬2匹のいたずらで手持ちのスーツを2~3着使用不能にされて、毎日着こなすスーツが不足している状況です。GW中の時間を利用して、新たなスーツを購入したいと思います。
2012年4月25日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:仕事