カスハラ対策

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久々の更新です。相変わらず仕事に追われていますが、年内でひと段落つきますので、あと少し頑張り続けます。
さて、ここ1~2年で、カスタマーハラスメント、略してカスハラという言葉が普通に用いられるようになりました。とはいえ、カスハラとは具体的に何を意味するのか、どこからがカスハラになるのかといった点は不明瞭だったと思います。

そんな中、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(いわゆる労働施策総合推進法)が改正され、同法の第33条1項でカスハラが定義されました。これによれば、「職場において行われる顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者(「顧客等」)の言動であって、その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許される範囲を超えたもの(「顧客等言動」)により当該労働者の就業環境が害されること」と定義されています。
上記におけるポイントは、「社会通念上許される範囲を超え」るかどうかという点であり、要するに、常識に照らして判断するということになります。いわゆる受忍限度論の考え方ですね。

いずれにせよ、このように法律においてカスハラが正式に定義されたことにより、従業員(労働者)はカスハラ被害に遭ったときに毅然とした態度で反論しやすくなったと思います。日本では、「お客様は神様です」という言葉が昔流行ったと記憶していますが、顧客と企業は対等な契約当事者であると考えるのが健全でしょう。私としては、近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしの考え方(ウィンウィンの考え方)がしっくりきますし、これを忘れずに仕事に打ち込み続けたいと思っています。

ミスがあれば、それを誠実に謝罪して然るべき対応を企業がとるべきであることは勿論ですし、支払った対価と大きく均衡を欠いたサービスしか提供されなければ、顧客が不満に感じてクレームをつけることも当然のことと思います(クレームをつけること自体は非難されるべきものではありませんし、企業側の対応がひどければ、顧客が多少は感情的になることもやむを得ないと思います。)。
しかし、不当な金銭要求をしてくる、「誠意がこもっていない」等の因縁をつけてしつこく謝罪を要求し続ける、「SNSに投稿して評判を落としてやる」、「録音した会話をネット上にアップロードして晒してやる」、「上司に報告して評価を落としてやる」といった脅迫的言動を繰り返す、怒鳴る等の対応をとる、何度説明しても理解しようとせず自身が納得できる対応を求めてくる、といった人に対して、真摯に対応し続けても時間の無駄だと思いますし、従業員が疲弊しかねません。また、そのような不毛な対応時間を他の顧客へのサービスに充当した方が総合的な顧客満足度は向上するでしょう。
今後は、こういったカスハラに対して、企業が毅然とした対応をとらなければ、従業員の離職につながりかねず、ひいては人材不足による経営難に陥るリスクもあると思います。そのため、企業はカスハラ対策を速やかに講じる必要性が高いと考えます。
なお、今年の10月1日施行予定の改正労働施策総合推進法第33条1項は、企業側にカスハラ対策を講じることを求めていますので、9月中に「労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備、労働者の就業環境を害する当該顧客等言動への対応の実効性を確保するために必要なその抑止のための措置その他の雇用管理上必要な措置」を確立する必要があるということになります。

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