民事執行法の名著が改訂されました。

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 8月も後半にさしかかっていますが,元気にお過ごしでしょうか。全国的にコロナが蔓延している状況ですが、今年こそ、収束してもらいたいと心から願っています。このような状況ですので、依頼者さんとの対面相談をなるべく回避し、ウェブ面談や電話面談で代用したりしていますが、やはり、対面相談が依頼者さんとの信頼関係を築くのに最も有用ではないかと思っています。早く以前のように、安心して対面相談ができるようになってほしいと思っています。

 さて、本日、事務所に中野貞一郎先生・下村正明先生の共著「民事執行法 改訂版」(青林書院)が届きました。民事執行法の基本書はたくさん存在しますが、この本はその中でも最も信頼に足る体系書であり、実務家であれば手元に置いておいて損はしないものだと思います。今回の改訂版は900頁越えになっていて約5年半ぶりの改訂です。通読は困難と思いますが、適宜参照する本としてとても役に立つものです。

 上記の本のみならず、あらゆる法において、信頼に足るスタンダードな体系書を確保しておくことは大事だと思います。例えば、労働法でしたら菅野和夫先生の「法律学講座双書 労働法 第12版」(弘文堂)、会社法でしたら江頭憲治郎先生の「株式会社法 第8版」(有斐閣)、著作権法でしたら中山信弘先生の「著作権法 第3版」(有斐閣)あたりが持っていて安心感のある体系書にあたると思います。もちろん、これらの各分野において、ほかにも,新進気鋭の先生方が体系書を執筆されていますので、それを参照にするのもありだと思います。労働法だと水町勇一郎先生の「詳解 労働法」(有斐閣)や荒木尚志先生の「労働法 第4版」(有斐閣)、会社法だと田中亘先生の「会社法 第3版」(東京大学出版会)なんかがそうですね。

 弁護士として業務をしていた際に疑問点が生じると、実務家(弁護士、裁判官)が執筆した書籍を参照にするのが簡便だと思いますし、特定の法の概要を理解するには入門書と呼ばれる薄い基本書を読むのが有用と思います。ただ、これらの書籍や裁判例を調べてもわからないこと(これらの書籍には書いていないこと)が問題となった場合には、信頼できる体系書が役に立つということです。まぁ、そんなことは滅多にないんですけどね(笑)。

 ちなみに、手形小切手法の体系書といえば、大学時代の恩師である川村正幸先生の「手形・小切手法 第4版」(新世社)をお勧めしたいと思いますが、2026年を目途に手形・小切手の全面電子化が予定されているようですので、今さら購入する必要性は高くないといわざるを得ないです。うーん、ちょっと寂しいですね。大学3年、4年時といえば私が21、22歳のときですから、あれから今日までに20年も経ったんだと思うと感慨深いです。

 ということで、今日はこのへんで。

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