シニア人材という希望

 今年も残すところ、あと1か月となりました。ようやくコロナも収束だなと思っていたところに、オミクロン株が新たに発生し、既に日本に上陸している(感染者が出た)というニュースを見て、残念な気持ちになりました。しばらくすると再び、自粛生活に戻らざるを得ないかもしれませんね。

 さて、今回、あるご縁で中原千明さん著の「シニア人材という希望」(幻冬舎)という本を読みました。
 今後の高齢化社会を見越して、60歳以上の方(シニア人材)を雇用して事業をうまく展開していくにはどうすべきか?という点を中心に、シニア人材の特徴や問題、考え方について切り込んで述べられており、シニア人材の採用のみならず若手人材の採用にあたっても役に立つ知識が書かれています。
 著者自身が、シニア人材を積極的に採用して事業を展開しておられるので、その話には相当な説得力があります。

 なるほどな~と思いながら読み進めていましたが、ふと、「そういえば弁護士業界には定年ってないよな?」と思い、いろいろと考えました。法律事務所は弁護士1~数名による個人・共同経営のところがたくさんあり、弁護士個々人は個人事業主という立ち位置なので、基本的に「定年」っていうのはないんですよね(弁護士法人所属の弁護士についてはさておきます)。それを喜ばしいこととみるかどうかは人それぞれだと思うのですが、私は、やる気さえあれば、60歳以上になっても働き続けて活躍できるという点も弁護士業の魅力の一つではないかと思いました。

 上記の著書にも書いてありましたが、何歳になっても、やりがいのあることをしたいという人は多いはずです。そして、弁護士業は一生懸命取り組めばとてもやりがいを感じることができる仕事ですので、いくつになっても働いて社会に貢献したい、誰かの役に立ちたいという気持ちのある方については、弁護士を目指すというのは有力な選択肢になるのではと思います。
 もちろん、年々法律は改正されますし、裁判例も増えていきますので、自己研鑽としての勉強を続けることは不可欠ですが、それを楽しめる方にとっては弁護士は向いている職業だと思います。

 さて、私はいつまで弁護士を続けることができるのかわかりませんが、気力と体力が続く限り続けたいですね。
 

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2021年12月2日 | コメント/トラックバック(0) |

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令和3年度賃貸不動産経営管理士試験

 一昨日、国家資格となった賃貸不動産経営管理士の試験が行われました。

 弁護士になって以来、これといった資格をとったことのない私ですが、最近、賃貸不動産経営管理士という資格に興味をもち、一昨日の試験を受けてきました。試験勉強を始めたのはわりと直近で余裕がなかったのですが、過去問を見る限り、賃貸借に関する弁護士実務と親和性がある内容でわりと回答できたこと、不動産投資に関する税務やマンションの各種設備の仕組み等が問われる内容で興味深かったことから、勉強は苦痛ではありませんでした。というよりも、内容が有益で生活の役に立ちそうだったので、勉強をそれなりに楽しめました。
 勉強しなくても常識で判断すれば回答できる問題(選択肢の内容が明らかに不自然な場合等)が過去問にたくさん出ていたので、焦りつつも、「試験はなんとかなるんじゃないか」と思っていました。


 ところが、今年から国家資格化したせいか、本番の試験内容はガラッと傾向がかわっていました。過去問と異なり、特定賃貸借契約や標準賃貸借契約書の内容を問う問題が増え、過去問をメインとして勉強していた私にとっては、なかなか厳しいものでした。今年の問題は「過去問解いていればなんとかなる」というようなものではなかったですね。
 過去問を数回解いていてそれなりに自信があったのに、試験終了後は「やばいかな」と焦るくらいでした。また、受験者の出席率がとても高かったことも、「記念受験組は少ないな」という考えにつながり、緊張感を高めました。なお、インターネット上のニュースには受験者数は過去最高の3万2461人、受験率91.3%と書いてあったのですが、この受験率は私の実感と合っています。

 で、「落ちたらまた来年受ければいいや」という軽い気持ちで知り合いの先生と一緒に解答速報がインターネット上にアップされるたびに採点し、一喜一憂していました。全く解けなかった場合は別として、実はこの自己採点の瞬間が一番ドキドキして楽しかったりするんですよね。結果として、40点以上は確実にとれていたので(なお、試験50点満点であり、昨年度の合格点は確か35点くらいだったと思います。)、マークミスをしていない限り、合格していると思います(そのように信じたいです)。やはり、知らない問題が出題されてもすぐに諦めないことは大事ですね。

 たまに本業以外の勉強をすると、気分をリフレッシュできていいなと今回強く思いました。この調子で引き続き、新たな資格取得を目指して頑張りたいと思います。

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2021年11月23日 | コメント/トラックバック(0) |

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奨学金完済!!

 今年も残り2か月をきりました。東京については、1日あたりのコロナ罹患数が十数人まで減りましたので、なんとなく安心感が出てきました。一方、インフルエンザが流行り出しそうな時期ですので、まだまだ油断してはいけないと思います。

 さて、先日、自宅宛に日本学生支援機構から手紙が2通届きまして、封を開けてみると,大学生のときと大学院生のときに借りた奨学金約423万円(以前は、500万円くらいと誤解していました。)が先月で完済されたという知らせでした。
 そういえば、司法修習生のときか弁護士になってから返還を開始したように思われ、月額約2万5000円を約14年かけて返済したことになります。
 長かったですね。でも、私が貸与してもらった奨学金は無利息のものでしたので、本当に助かりました。この奨学金を受給できなければ、大学はなんとかなったとしても(経済的な理由等により、授業料が無料でした。)、法科大学院への進学はほぼ不可能だったと思いますし、そうなると弁護士にもなっていなかったと思います。ただただ感謝しかありません。

 「奨学金といっても所詮は借金」というような悪い言い方をたまに耳にするんですが、何の信用もない学生に無利息で数百万円もの大金を貸してもらえるなんてことは一般社会ではありえませんので、もっと重宝されてもいいように思います。本当にお世話になったなと今になって実感しています。

 日本学生支援機構以外にも奨学金制度は複数存在しますので(私は、返済不要・給付型の奨学金を大学時代に受けていました。)、大学や大学院へ進学を希望しつつも経済的事情から躊躇している方は、いろいろ調べた上で検討してもらいたいなと思います。
 

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2021年11月10日 | コメント/トラックバック(0) |

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バイク人気上昇中

 ようやく秋らしくなってきましたね。一昨日くらいから肌寒く、バイクに乗るのがやや憂鬱に思うくらいです。今年から、初めて革ジャン(ライダースジャケット)を着ていますが、なかなかよい感じです。コケても上半身は守られるんじゃないかという不思議な安心感があります。

 さて、業務の合間に、自動車学校で自動二輪コースの申込者数が殺到しているというニュースを目にしました。コロナ下において、満員電車での通勤を避けたい、休日に一人でどこかに出かけたいという需要が増えつつあるようです。
 上記はまさにバイクならではの利便性と魅力でして、私がずっと前から指摘していたことなので、嬉しいですね。「ようやく時代が俺に追いついてきた」という某人気ホストの方が言いそうなセリフをドヤ顔で言えるチャンスのように思います。

 しかし、残念なことに、バイクの生産が追いついていないようでして、人気車種になると納車が半年以上先になっているようでした。人気車種が何を指しているのか気になるところですが(ハンターカブ、CB350、レブル250あたりですかね?)、そうなると自動車学校入校と同じくらいのタイミングであらかじめバイクを予約しておくのがいいのかなと思いますね。せっかく免許を取得しても、乗れるのが半年以上先だともどかしいでしょうし。

 新車が手に入らないなら、ひとまず中古車を購入するのもありですが、残念ながらこちらも人気車種は数が不足しているようで、全体的に値上がりしています。Z1なんて、2年前は300万円台で状態がいいものを購入できたのに、今は500~600万円くらいになっていますから、恐ろしいくらいの値上がりですね。バイクを売ろうと思っている方は、まさに今が売り時ではないかと思います。コロナが完全に落ち着いたら、バイク通勤したいという人は減る→バイクの需要が減るという構図で値下がりするでしょうから。

 いずれにせよ、バイクの場合には事故が生命の危機に直結しかねないので、安全運転を心がけてもらいたいと思います。最近、運転の荒い車をそこそこ見かけますので、私もバイクに乗るときは車間距離を多めにとる、スピードを出さないといったことを心掛けるようにしています。
 誰かのツイッターかブログで「バイクはスピード出さなきゃなんとかなる」という言葉が紹介されていたのですが、これは名言だと思います。スピード出さなければ、事故になりにくいですし、万が一事故が起きても大けがする可能性は確実に低くなりますので。
 ということで、このブログを見てくれたバイク乗りの方もこれからバイクに乗ろうとしている方も上記の名言を思い出して安全運転していただきたいと思います。

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2021年10月21日 | コメント/トラックバック(0) |

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令和3年度司法試験合格発表

 最近、業務過多でして、昨日が司法試験の合格発表日だったこともすっかり忘れてしまっていました。
 合格者数は予想どおり1500人弱でしたので特に驚きませんが、最年少合格者が18歳の高校生ということに衝撃を受けましたね。

 旧司法試験のときには、大学在学中合格を目指している中高大一貫校(例えば,慶応大学や青山学院大学など)に通っている生徒の中には、大学受験がないということで、高校生のときから司法試験予備校に通い、勉強しているという話を耳にしたことがありますが、新司法試験になってからは、短期合格を目指す生徒は、高校生のときから予備校に通って予備試験合格を目指し、予備試験ルートで司法試験合格も目指すという流れに変化したようですね。それにしても、司法修習をどうするのか気になりますね。大学卒業しないのかな、19歳で司法修習を終わらせた場合、裁判官や検察官をやるには若すぎるのではないかな、そもそも19歳の修習生を裁判官や検察官の指導教官がリクルートするのかな、なんて思ったりしています。

 その他、予備試験ルートの合格者の合格率が90パーセント超えで、法科大学院ルートの合格者よりもはるかに高いという点も若干気になりましたね。これほどまでに合格率に差があるなら、もはや予備試験だけでいいのではないか(または、旧司法試験のように司法試験だけでいいのではないか)という議論が再燃してもおかしくありません。間違いなく、予備試験の方が司法試験よりも合格しにくい試験となっている逆転現象が起きていると思いますので、この歪みをどうにか正さないといけないでしょうね。とはいえ、予備試験の合格率を上げた場合、法科大学院志願者(入学者)が減少し、閉鎖する法科大学院はさらに増えるでしょうから,単純に解決できるものではないでしょう。

 これから10年後には、司法試験は一体どうなっているんだろう?って気になります。そのときまでは、なんとか元気に過ごして弁護士を続けていたいと思いますね。

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2021年9月8日 | コメント/トラックバック(0) |

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更新が途絶えてしまいました

 とうとう東京オリンピックが開催されましたね。コロナが蔓延している東京都における開催について不安を抱いておられる方がたくさんいらっしゃったと思いますが、その不安はある意味的中したようでして、日々、感染者数が増大しています。東京都内の感染者数は4000人を超えましたが、この調子だと、9月以降も緊急事態宣言が続きそうで怖いですね。

 さて、いつの日からか、私は月に最低1回はこのブログを更新するぞと心に決めたのですが、とうとう先月(7月)、更新せずに放置してしまいました。うっかり忘れていたというのが正直なところですが、実際、7月は民事事件の尋問期日が3つ入っていて準備が大変だった上に、なぜか顧問先からの相談が相次いだことでバタバタしてまして、ブログを更新する時間的余裕・精神的余裕もなかったです。

 梅雨が明けたらバイクに乗るぞ(バイクに乗って出廷するぞ)と意気込んでいたんですけどね(笑)。
 一方、8月は、裁判所の夏季休廷期間がありますので、期日がほとんど入っておらず、じっくり起案に集中できそうです。この期間に書面をたくさん書き上げて、空いた時間でバイクに乗りたいなと思います。

 ということで、まだまだ起案が残っていますので、今日はこのへんで。



 

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2021年8月1日 | コメント/トラックバック(0) |

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水難事故

 先日から相次いで水難事故のニュースを目にしています。今日は、多摩川で中学生が泳いでいたところ、流されて亡くなったとのニュースを見ました。

 実は、私が大学3年のときに、私の友人が一人、川で遊泳中に流されて亡くなっています。ですので、水難事故のニュースを見るたびに、その友人のことを思い出して心が痛くなります。当時、友人の訃報を電話で知らされたのですが、信じられず、遺体と対面した後も亡くなったという実感が湧いてこないという不思議な感覚でした。もうこういう思いは二度としたくないと思っています。

 川って、浅そうに見えて急に深くなったりしますし、流れも見た目以上に速かったりして危険なんですよね。スイミングスクールに通ってスイスイと泳げる人であっても、流れのある川は流れの全くないプールと違うので、おぼれたりすることがよくあると昔、水泳のコーチから聞いた記憶があります(私は小学校3年か4年まで実家の近くにあったスイミングスクールに通ってまして、選手育成コースまで進んでいました。おかげで一通りの泳ぎはできます。)。

 これからますます暑くなっていって、泳ぐのが気持ちいい季節になりますが、どうか、身の安全を第一に考えて、川で泳ぐのは控えてもらいたいと思います。また、川に限らず、海や湖も同様に危険だと思いますので、親御さんには子どもから目を離さないようにしてもらいたいですね。

 以上、ふと思ったことを今日は書いてみました。

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2021年5月15日 | コメント/トラックバック(0) |

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立ちごけ記念日

 一体いつ以来のことでしょうか、バイクで立ちごけするのは。はい、昨日(3月16日)、20年ぶりくらいにバイクで立ちごけしました。最後にこけたのは大学2年のときが最後だったと記憶していますが(厳密には、このときは立ちごけではなく、雪が残る道路でブレーキかけて、普通に転倒したんですけどね)、まさかまさかの今回の立ちごけです。
 立ちごけって?という人のために説明しますと、「バイクを停車中または停車しようとするときに、車体を足で支えることができずに転倒すること」をいいます。

 今回、愛車のCBX1000に乗って役所に行ったのですが、地面が斜めになっている駐車場にバイクを停めたんですよ、センタースタンドで。私は、「空冷バイクをサイドスタンドで停車することを繰り返すと、サイドスタンドが出ている側のエンジンのシリンダーヘッド部分のパッキンからオイルが漏れやすい」という話を真面目に信じておりまして、空冷6気筒のCBX1000を可能な限りセンタースタンドで停車させているというわけです。

 で、今回は、役所で書類を受け取ってから、駐車場に戻り、センタースタンドをおろすときに「思った以上に地面が斜めで不安定だな」という不安を若干抱いたのに、「まぁ大丈夫だろう」という安易な気持ちでセンタースタンドをおろしたら、案の定、バイクが傾き、重さに耐えきれず(踏ん張ってバイクを支えることができず)こかしてしまいました。こけた瞬間から、タンクキャップからガソリン漏れ出すし、重くてバイクを起こすのが大変だったし、思わず「最悪だ」と口走っていました。
 なお、私がバイクの引き起こしで苦労していたのを見ていた通行人の方が、バイクのところまで駆けつけてくれて引き起こしを手伝ってくださったので、無事に起こすことができました。まだまだ、世の中捨てたもんじゃないと思えるくらいに感動しましたね。手伝ってくださった方、本当にありがとうございました。
 
 話を戻しますが、もうね、ショックの一言ですね。幸いなことにエンジンガードを装着していたこと、CBX1000は空冷六気筒でエンジンが張り出しており、エンジンガードもその周りを保護するように装着されていたことから、タンクやウインカーは無傷でして、ブレーキレバーの破損(先っぽ折れました)とエンジンガードとミ右ミラーの傷だけですみました。このエンジンガード、モトジョイという三重県鈴鹿市にあるバイク屋さんで買って装着したものですが、効果てきめんでしたね。

 ということで、急な出費は辛いですが、ブレーキレバーを交換したいと思います。できればノーマル部品がよいのですが、40年前のバイクなので、おそらくメーカーでは欠品なんでしょうね。地道に探すかカスタムパーツを取りけるしかないと思います。

 最後に、恒例の?バイク紹介ですが、CBX1000はホンダのバイクでして、とても珍しい「空冷6気筒」エンジンなんです。巷でよく走っている「ネイキッド」と呼ばれる大型バイクの多くは「水冷4気筒」ですし、Z1やGSX1100S(「カタナ」)、ゼファー1100(私が大学生の頃に中古車を買って乗ってました)などの人気の旧車は「空冷4気筒」なんです。ちなみに、BMWは現在も水冷直列6気筒のバイクを販売しています。
 ということで、空冷6気筒=CBX1000、と想像されるくらいに、空冷6気筒エンジンがCBX1000のアイデンティティ―となっています。

 CBX1000のエンジンは本当に大きくて迫力満点ですが、重くて暑い(夏場)のは間違いありません。夏場は特にオーバーヒートが気になります。あと、6気筒だからといって速い(加速がよい)ということも特にないですね。スタイルに惚れたかどうかが購入を決意するかどうかのポイントだと思います。エンジン音は独特の重低音で好き嫌いが分かれる気がします。
 故障については、購入してからこれまでの間(2年半くらい経過したと思います)に、オイル漏れ、ジェネレーターの充電不良があったくらいでして、旧車だからといって心配するほどではないと思います。ちゃんと整備された車両は普通に乗れますね。

 私は、(今乗っている)CBX1000の製造年が私の生まれ年である1980年だったこと、空冷6気筒は二度と販売されないエンジンだと思ったことから、購入したんですが、後悔はないですね。軽快なバイクではないので、取り回しには気をつかいますが、空冷6気筒という唯一無二感は所有欲を満たしてくれる一台だと思います。実際、道路で信号待ちで停車していたら、突然、「いい音してるね」と隣に停車中のトラックの運転手から声をかけられたり、サービスエリアで「写真とっていいですか」なんて言われることがよくあります。
 なお、空冷6気筒ということで重すぎたのか、新車販売当時、さほど人気は出なかったようでして、1979年から1982年までの4年間の製造期間を経て製造中止となりました。うーん、もっと売れてもおかしくないカッコいいバイクなんですけどね。

 ということで今日はこのへんで。

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2021年3月17日 | コメント/トラックバック(2) |

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2020年司法試験合格発表

 本日、司法試験の合格発表があり、1450人の方が合格されたようです。合格されたみなさん、おめでとうございます。

 受験者数が3703人だったようですので、これをベースに計算すると合格率は39パーセントとなります。合格者数は1500人を下回りましたが、合格率は毎年上がっていますので、受験生にとってはとてもいい傾向ではないかと思います。
 この合格率が続くと、法科大学院に進学したものの、5回の受験枠内で合格できないリスクは相当低くなると思われますので、安心して法科大学院に進学できるのではないかと思います(費用の問題が残りますけど、絶対に法曹になりたいという方は、そこは奨学金でなんとかするしかないと思います。なお、私も奨学金を日本学生支援機構から借りていました。)。予備試験もありますので、大学生のときから法曹を目指してちゃんと勉強していればかなりの確率で司法試験に合格できるはずです。

 他方で、司法試験の怖いところは、覚えることが膨大なので記憶力だけでは合格できないというところだと思います。要領よく勉強することがとても大切です。私の場合、暗記には自信をもってまして、高得点を取るために出題可能性が低そうな論点もちゃんと勉強して覚えようとしていた時期がありましたが、今になって振り返ると間違った勉強法だったと確信しています。些細な論点よりも、基本的な論点、判例、条文(あとは通説・有力説)がとても大事です。

 これから勉強する方は、些細な知識や学説に振り回されることなく、出題率の高いところ(原理原則・基本)を重点的に理解・記憶すること、アプトプットを意識したインプットを行うこと(私の場合、文章をそのまま覚えることはできないので,キーワード(法律用語)をちゃんと覚えるようにしていました。)、アウトプットを嫌がることなく繰り返しトライすることが必要です。今回、残念ながら不合格となった方々も、再度、自己の勉強方法から見直すのがよいと思います。

 昨年の司法試験を受験された方々は、コロナの影響によるリスケや自習室の利用制限等で大変だったと思います。本当にお疲れ様でした。今日から1週間くらいは休んで好きなことをされるとよいのではないかと思います。

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2021年1月20日 | コメント/トラックバック(0) |

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新年のご挨拶

 皆様、明けましておめでとうございます。本年も引き続きよろしくお願いいたします。

 今日から2021年の仕事始めです。早速、顧問先からのご相談をいくつかいただき、急ぎ調査・検討している真っ最中ですが、文献や裁判例を調査することはそれなりに面白いと感じます。司法試験受験生だったときは、とにかく司法試験に合格することしか念頭になく、試験問題で出題確率の高い(と予備校が判断した)論点中心の勉強をしていたのですが、合格してそのような呪縛から解き放たれて、自由に調査・検討できることに幸せを感じます。調査した分だけ、自分自身の成長も実感できますしね。

 さて、本日の昼頃のニュースによれば、再び東京都近郊で緊急事態宣言が出される見込みになったようです。年明けもコロナの脅威が続くことは予想していましたが、緊急事態宣言が再び出されることは想定外でした。今回の緊急事態宣言では、小中高校の休校は要請しない方針のようですが、裁判所はどうなるのか、気になります。

 あくまで飲食店の営業や飲食店での飲食を抑制する観点からの緊急事態宣言ならば、予定通り、裁判期日や調停期日は行われる(期日の中止・延期は要請されない)と思いますが、コロナ感染を徹底的に抑え込むという観点からすると、不特定多数人が出入りする裁判所における期日は中止・延期(取消し・再指定)すべきでしょうね。

 確かに、裁判所においては、飲食店と違って、不特定多数の人が近距離でマスクを着用せずに数時間にわたって大声で話すということはほぼありません(尋問のときに尋問担当の弁護士や検察官が証人や当事者の席の近くまで行って書類を示しながら話すことはありますけどね)。そうすると、コロナ感染のリスクは飲食店に比べて格段に低いと思います。もっとも、弁護士が電車やバスなどの公共交通機関を利用して事務所と裁判所の間の移動を繰り返すことでコロナ感染のリスクは高まりますし、実際、裁判所職員の中にもコロナ感染者は一定数発生しているようです(そのようなニュースを見た記憶があります)。

 したがって、政府からの要請がなくても、口頭弁論期日については、期日をいったん取り消し、今以上に電話会議やウェブ会議を積極的に取り入れてコロナが相当程度収束するまで様子見するのがよい(収束後に期日を再指定するのがよい)と考えています。事件解決が遅くなるというデメリットはありますが、早期解決の利益は生命・身体の安全に優先するものではありませんので、ここは当事者も法曹関係者も我慢のしどころだと思います。

 ということで、今日は真面目な話で終わります。

 

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2021年1月4日 | コメント/トラックバック(0) |

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