訃報

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 最近、どうやら夜型人間に戻りつつあり、午後に出勤して翌日午前(深夜)まで働くという勤務を繰り返しています。
 朝の方が頭が冴えている、深夜の何倍もはかどる、という話をよく耳にするので、このような深夜型の勤務はよくないのかもしれません。ただ、実際には、深夜ゆえに静寂の中で集中できるというメリットもあるのではないかと思います。さすがに、深夜に事務所の電話が鳴ることはなく(ごくたまに電話があって、応答して法律相談に対応することもありますが)、電話で集中力が途切れることがないのはありがたいところです。
 とはいえ、午前5時から午前8時の早朝勤務も同様に静かなので、集中したいなら、早朝に来て夕方に帰るべし、というツッコミを受けてしまいそうです(笑)。

 さて、ここから本題ですが、最近、京都大学法学部の潮見佳男教授が急性心不全により逝去されたというニュースを見ました。潮見先生といえば、民法の大家でして、私が司法試験受験生だった頃は、潮見先生の基本書と内田先生の基本書が受験生に大人気だったことを思い出しました。どちらかといえば、要件事実を意識した書きぶりの潮見先生の基本書の方が人気が勝りつつあったくらいだと記憶しており、私は新世社の「基本講義 債権各論Ⅰ」と「基本講義 債権各論Ⅱ 不法行為方」を愛用していました(どちらも基礎から優しく解説してくれています)。そして、司法試験に合格してからも潮見先生の著作を参考にすることはよくあり、とてもありがたかったです。
 信山社の「プラクティス債権総論」はとてもわかりやすくて、受験生から実務家まで幅広く利用できるものですし、債権法の分野でいろいろ調べてもよくわからないときは、同じく信山社から出ている法律学の森シリーズ(「新債権総論1」、「新債権総論2」、「新契約各論1」、「新契約各論2」など)を読んでみたりしています。余談ですが、私が受験生だったときに、「法律学の森シリーズは難しすぎて、森に迷い込むから読まないほうがいい」と某先生から言われたことがあります(笑)。

 最近、「詳解 相続法」の第2版が発売されたばかりなので、お亡くなりになったというニュースを見ても実感が湧かないのが正直なところです。そもそも、潮見先生と面識はなく、あくまで文献を通して私が一方的に存在を知っているだけなので、実感が湧かなくて当然かもしれません。
 いずれにせよ、とても残念です。潮見先生のご冥福を心からお祈り申し上げます。

 

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