「労働審判」について知るには…

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 ようやく東京に戻ってきました。2月10日は福島県、11日は和歌山県、12日は三重県と出張が3連続で続いていて、さすがにぐったりしています。
東京に帰ってきて一休みしたいところですが、明日は某市の市役所相談が朝から入っていますのでそうはいきません。一人弁護士事務所のツライところですね。4月に女性の先生が合流してくれますので、仕事を割り振って少しは余裕ができるはずですから、それまで頑張るしかないかなと。

 さて、久々に労働問題について書きますが、「労働審判」という制度は開始以来順調に運営されているようです。利用者数は制度開始から数年間増え続け、最近は高止まりという傾向にあります。ですが、一般社会ではまだまだその存在は知られていないようですね。少し考えれば当然なんですが、労働紛争に巻き込まれない限り、弁護士に相談したり、インターネットで調べたりしませんから仕方ないのかもしれません。
 相談にいらっしゃった依頼者さんにはできるだけ具体的に説明するんですが、なかなかイメージが湧いてこないのが実情かもしれません。

 最近だと労働審判制度について解説した書籍がたくさん発売されていますが、その中で一番具体的なイメージが湧いてくるのは法律情報出版から発売されている東京弁護士会労働法制特別委員会著の「ケーススタディ労働審判」かなと思います。この本は、挿絵とともに事件の相談から労働審判を経て解決に至るまでの手続や実際に労働審判廷でなされる質問等についても具体的に書かれています。ただ、列挙されている具体的なケースは法律問題が争点になっていますから、弁護士が読むならともかく、一般の方にはやや難しい上に、分量もそこそこありますので、手軽に読めるものではないですね。一般の方向けに簡略化された書籍が発売されるといいんですが…。とりあえず、労働審判を経験したことがない(新人の)弁護士には、具体的なイメージをつかむための書籍として本書をおススメしたいと思います。

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