弁護士と依頼者の理想的な関係とは?

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昨日、自分が担当している大きな事件が裁判上の和解で終わった。こちらの勝訴的和解だったので嬉しい反面、和解がまとまらず尋問、判決まで続くのを覚悟してたから、なんとなく肩すかしをくった感があります。

この事件は、受任してから1年以上経過していて、依頼者と何度も電話して、打ち合わせもしました。そんな過程で、依頼者の方を信頼し、依頼者の方から信頼もしてもらえたと思う。だから、事件が終わって依頼者とあまり会えなくなると思うと少しさみしい気持ちになります(依頼者は男性ですので、あしからず)。
依頼者の方には、電話でお話しする度にいつも私の体調を気遣ってもらってありがたかったです。また、事件解決にあたってもすごく協力的で、振り返ると、そのおかげで有利な主張を組み立てることができてたんだって今更ながら気づかされました。今回の事件では、依頼者の方は基本的には判決をもらうことを希望されていましたので、和解するかどうかはすごく悩みました。依頼者の方には、弁論準備手続の最中に電話して意思を確認したところ、「先生にお任せします」って言ってもらえたんですが、ホントに和解してよかったのか、依頼者にとって最良の解決だったのかって今でも不安になります。でも、和解後に感謝してもらえたときは、弁護士冥利に尽きると思いました。本当に嬉しかった。

依頼者と弁護士の関係では、事件解決を弁護士に完全に任せる方と弁護士と二人三脚でやる人にわかれると思いますが、難しい事件、複雑な事件だと後者の方がいい解決に結びつく気がします。事実を知っているのは依頼者で、弁護士はその事実を法的に構成するわけです。依頼者の協力が得られないと、事実確認が不十分なままで法律論を展開することになり、争点なしの過払い事件等の単純な事案を除けば、非常にリスキーだと思います。事実関係確認、方針決定等のために、弁護士と何度も打ち合わせをしたりするのは面倒くさいと感じる依頼者もいると思いますが、何度も打ち合わせを重ねることで信頼関係も強くなりますし、弁護士との間に誤解が生まれることを防ぐのにも役立ちますので、私としては、二人三脚タイプでやっていければいいなと思ってます。依頼者が仕事等で多忙であれば、できるだけ弁護士が予定を合わせるようにすべきでしょう。弁護士の方が仕事柄、時間を合わせやすいからです。

今後も努力を怠らずに頑張りたいですね。

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